ハワイ五十音、今日は「て」で鉄。
カメハメハ大王がハワイ諸島を統一してハワイ王国を建国した際に決め手となったもののひとつ、鉄。
キャプテンクックがハワイにもたらしたものです。
時の権力者たちはみなこぞって鉄製の武器、銃や大砲を手に入れます。
でも鉄の特性を知らず、手に入れたのは良いけれど錆に悩まされるなどして、武器として使いこなすことが出来ないなかで、カメハメハだけが英国人を指南役として迎えて鉄製の武器にものを言わせ、ハワイ諸島を統一しました。
その英国人指南役がジョンヤングです。
カメハメハ4世のお妃となったクイーンエマはその孫にあたります。
ジョンヤングははじめハワイから逃げ出すことばかり考えていましたが、カメハメハの人柄に惚れ込み、また母国に帰るよりハワイで重用されることを選び、英国へは帰らずハワイで生涯を終えています。
釘一本と豚2頭
石や木材を武器として戦ってきたハワイアンにとっては、鉄でできた武器どころか釘でさえも大変貴重なもので、釘一本と豚2頭を交換していたといいますから驚きですね。
カメハメハ自身も大砲で大怪我を負ったことがあり、その威力は誰よりも身を持って感じていたことでしょう。
もしハワイに鉄がもたらされるのが10年早かったら、カメハメハ以前にカヘキリというマウイの王がハワイ諸島を統一していたかもしれません。
またもし10年遅かったらカメハメハではなく、カウアイ島の賢王・カウムアリイがハワイ王国を建国していた可能性もあります。
それほど鉄は重要であり、ハワイを石器時代から一気に近代へと導いたキーワードでした。
次回はハワイの「と」です。